ALSOK 安全安心コラム

紅葉を見に山へドライブ!山道や坂道を安全に運転するコツ

2018.09.2

秋は紅葉のシーズン。紅葉を見に、仲間や家族と車で出かける方も多いのではないでしょうか。紅葉の名所と呼ばれる場所は山が多いことから、車の運転には普段以上に注意したいものです。山道は急カーブや坂道が多い上、突然の野生動物との遭遇など、一般道の運転時とは違うハプニングが起こる可能性があります。
今回は、山道を安全に運転するコツ、また野生動物と遭遇した際の対処法などをご紹介します。

山道を安全に運転するコツ

坂道とカーブが続く山道では、アクセルとブレーキの使い方、ハンドルの操作にコツが必要です。また、紅葉の時期は多くの観光客が訪れることから、道路混雑が予想されます。
ここで、山道を安全に運転するコツをご紹介します。

安全運転の基本“スローイン・ファストアウト”を守る

カーブを曲がる時(コーナリング)は、スローイン・ファストアウトが基本です。カーブの手前で減速しながらカーブに入り、曲がる時は速度を一定に保ち、カーブを曲がり切ったら徐々に加速します。

エンジンブレーキを使用する

頻繁にフットブレーキを使用していると、ブレーキの利きが悪くなる「フェード現象」が起こる可能性があります。勾配の続く山道ほど摩擦力が下がり、制動力が低下していく状態です。そのため、急な下り坂を運転する場合はエンジンブレーキの使用がすすめられています。

先行車、後続車、対向車を意識する

先行車や後続車との車間距離を意識しながら運転しましょう。山道の運転に慣れていないと、スピードが極端に落ちてしまうことがありますが、後続車が続いている場合は、遅くなり過ぎないよう意識しながら走ることも必要です。運転初心者の場合、待避所を利用して後続車に道を譲った方がスムーズな場合もあるでしょう。

また、狭い道で対向車とすれ違う可能性もあります。対向車の存在が確認できたら、できるだけ道路の左側を走るようにしてください。

野生動物の飛び出しに注意する

上記でご紹介した安全運転のコツは、基本的なことですが、どんなに安全運転に気をつけていても、突然に野生動物と遭遇する場合もあります。
道路で発生する野生動物の死亡事故は、「ロードキル」と呼ばれ、野生動物が頻繁に出没する場所では、道路標識で注意を促していることがあります。

野生動物によって異なる遭遇時の行動

山道の運転中に突然野生動物と遭遇した場合、どう対処すれば良いのでしょうか。野生動物はそれぞれに特性があるため、自動車の前での行動も異なります。ここでは、山道で出会う可能性のある動物の特性と、道路に飛び出してきた際の対処法をご紹介します。

集団行動の可能性大!シカとの遭遇

大型で頑丈な角が生えているシカは、衝突した場合事故に発展する可能性があります。シカが描かれた「動物注意」の道路標識を見たら、減速して走行しましょう。
シカは集団行動をとる動物のため、一匹飛び出してきたあとに続けて何匹も飛び出してくることが多いといえます。一匹が横断した後もすぐに発進せず、様子を見ることをおすすめします。

ブレーキ必須!イノシシの飛び出し

「猪突猛進」という言葉があるように、イノシシは周りを見ずに猛スピードで道路を横断します。ハンドルを切って避けようとするのではなく、まずブレーキを踏むことが賢明です。

子どもに注意!人慣れしているキツネ

本来は用心深いキツネですが、人慣れしている場合は不用意に道路に飛び出してくる可能性があります。また、減速して走行していると近寄ってくるキツネもいます。寄生虫を持っている可能性があるため、餌をあげたり触れたりしないようにしましょう。特に小さな子どものいる方は、子どもが手を伸ばさないように注意しましょう。

夜間の運転に注意!タヌキの飛び出し

シカやイノシシ、キツネなどと違って動きの遅いタヌキは、ロードキルの発生率が高い動物です。タヌキは夜行性のため、山道を夜間に走行する際は特に注意が必要でしょう。
タヌキは自動車のライトに照らされると、驚いたように立ちすくみ、その後は自動車の進行方向に走っていくことがあります。また、家族で生活するため一匹の後を追って何匹か現れることも特徴です。
山道でタヌキと出会ったら、まずは焦らず、タヌキの動きを見守ると良いでしょう。

野生動物との接触事故を防いでドライブを楽しもう

野生動物との衝突は、単独・物損事故扱いとなるため、補償の対象外になってしまう可能性があります。運転中は景色に気をとられないよう慎重な運転を心がけ、思いがけない接触事故を防ぎましょう。

山道での事故を防ぐことができれば、野生動物との出会いもドライブの楽しみの1つになるかもしれません。安全運転をしながら山道の景観や美しい紅葉を思いきり楽しんで、秋の楽しい思い出を作ってください。