ALSOK 安全安心コラム

赤ちゃんや子どもの誤飲・転倒などの事故を防ぐには?家庭内事故に関する意識調査

2018.10.04

赤ちゃんや小さな子どもは好奇心旺盛です。公園などの屋外はもちろん、家の中でも活発に動き回り、じっとしていないというお子さまも多くいらっしゃることでしょう。
しかし、大人にとってはゆっくりとくつろげる場所である自宅の中にも、子どもにとっての危険は数えきれないほどあります。

そこで今回は、赤ちゃんや子どもの行動を見て「危ない」と感じた出来事(※ヒヤリ・ハット)に関して、現在0~6歳の子どもを育てているお母さんを対象にアンケート調査を行いました。
※ヒヤリ・ハットとは、大きな事故には至らなかったものの、事故に直結する可能性のある、一歩手前の出来事のことをさします。

家庭内で起こりやすい事故やその対策について、アンケート結果をもとに考えていきましょう。

自宅内で赤ちゃんや子どもの身に危険を感じたことのある方は8割以上!

自宅にいる時でも、赤ちゃんや子どもの様子を見て、10人中8人を超えるお母さんは、自宅内で子どもの身に危険を感じたり、心配しているということが分かりました。

赤ちゃんや子どもの転倒や誤飲…どれが一番心配?

母親が危険や心配を感じた具体的な行動で、最も多くの方から選ばれたのは「転倒」でした。次に多かったのは家具や階段などからの「転落」、タバコや硬貨など「固形物の誤飲」、家具や柱への「衝突」、そして火やお湯などでの「やけど」が続いています。

赤ちゃんや子どもの事故の危険を感じる時間帯はいつ?

「危ない」と感じる時間帯で最も多かったのは「夕方」でした。夕方はお母さんが夕食作りなどの家事に追われる忙しい時間帯であることに加え、調理で包丁やコンロなどの危険を伴う道具や機器を使用することから、事故の危険を感じることが多いと考えられます。
次に回答数が多かったのは「昼」、その後は「朝」「夜」が同数となっています。「深夜」は回答数が少なくなっていますが、SIDS(乳幼児突然死症候群)などの心配がある新生児・乳児などのお母さんにとっては、気が抜けない時間帯かもしれません。

自宅内で赤ちゃんや子どもの身に危険を感じる場所はどこ?

危ないと感じる場所は、「キッチン」が最多となりました。やはり、キッチンには火や刃物などの危険な物が多いことから、多くのお母さんが子どもの事故への危険を感じていることがわかります。
その後に危険を感じる場所として、「リビング」「駐車場」「浴室」「階段」「ベランダ」が続きます。

具体的にどのような危険を感じているのか、回答の多かったキッチン・リビング・浴室の中から、子どものヒヤリ・ハット体験について聞いてみました。

キッチンでのヒヤリ・ハット

  • コンロのスイッチをいじりまくる。(35歳/福岡県/会社員(事務系))
  • 油で揚げている時に近づいてくる。(37歳/神奈川県/パート・アルバイト)
  • 包丁を使っている時にいきなり手を出してくる。(31歳/長崎県/会社員(事務系))
  • ゴミ箱をあさる、紙を食べる。(34歳/茨城県/会社員(事務系))
  • 玉ねぎ等の野菜をそのまま口に入れてしまう。(28歳/鹿児島県/専業主婦)
  • スーパーの袋をかぶろうとする。(35歳/神奈川県/会社員(事務系))
  • 棚にぶら下がろうとする。(30歳/兵庫県/専業主婦)

やはり、調理中にコンロや包丁に近づいてくるのが心配という声が多く寄せられました。その他、いろいろなものを口に入れてしまったり、キッチンで遊び始めてしまう子どもも多いようです。

リビングでのヒヤリ・ハット

  • 走り回って転んだりぶつかったりする。(44歳/神奈川県/専業主婦)
  • 走り回ったり、家具から家具へ飛び移る。(41歳/神奈川県/専業主婦)
  • おもちゃを広げた後にすぐ走りだし、おもちゃの上に乗ってしまって転ぶ。(34歳/東京都/専業主婦)
  • 歯ブラシをくわえたまま歩く。(38歳/愛知県/会社員(事務系))
  • 兄弟でふざけて物が壊れる。限度を知らないところ。(38歳/神奈川県/パート・アルバイト)
  • 妹が寝ている上を飛び越えていくこと。(35歳/新潟県/専業主婦)
  • ソファーの上で逆立ち(3点倒立)をしたり、ジャンプをしたりすること。(40歳/東京都/専業主婦)
  • 椅子の上で踊る。(35歳/愛媛県/会社員(事務系))

リビングのヒヤリ・ハットでは、子どもが遊び回っている様子を見て、危ないと感じることが伝わってきます。

浴室でのヒヤリ・ハット

  • 浴槽の床で足を滑らせる。(35歳/北海道/専業主婦)
  • 浴槽でプールの様に潜って息を止めたがる。溺れないか心配(37歳/埼玉県/専業主婦)
  • 0歳の子が石鹸を口に入れてしまう。(28歳/鹿児島県/専業主婦)
  • 汚れているおもちゃでも口に入れる。(42歳/千葉県/会社員(その他))
  • 頭から浴槽に入ろうとした。(39歳/大阪府/会社員(事務系))
  • お風呂のフタを閉めて浴槽の中で遊んでいた。(41歳/神奈川県/専業主婦)
  • でんぐり返しをしようとする。(22歳/京都府/専業主婦)
  • 浴室でバスチェアの上で踊る。(22歳/奈良県/専業主婦)

浴室では、床や浴槽で足を滑らせてしまうことが心配、という意見が多く見られました。また、乳児の場合は石鹸などを口に入れてしまうことが心配、少し大きい子どもになると浴室の中でも遊ぼうとすることが心配といったように、心配事の内容が年齢と共に変化していくようです。

赤ちゃんや子どもの家庭内事故を防ぐための対策は?

普段から気をつけていることに関しては、「目を離さないようにしている」「危険物は子どもの手の届かない場所へ置く」という回答が多く、「安全グッズを活用している」という方は全体の約3割でした。

家庭内事故を防ぐために気をつけていることは?

子どもが事故にあわないよう、普段から気をつけていることについて、具体的に伺いました。

  • とにかく目を離さないこと。家事をしている時もチラチラ様子を見て声をかけること。(35歳/東京都/専業主婦)
  • 薬やライターなどは遠ざける。(36歳/神奈川県/専業主婦)
  • 床に物を置かず、片付けるようにしている。(35歳/石川県/会社員(技術系))
  • ベランダに出ないよう、まめに施錠する。(34歳/神奈川県/会社員(事務系))
  • 浴槽は入浴中しかお湯を入れておかない。(43歳/埼玉県/経営者・役員)
  • キッチンになるべく入らせないし、大人がいない時は入らせない。(41歳/愛知県/専業主婦)
  • 触ったらだめな物はその都度教える。(45歳/京都府/会社員(事務系))

危ない物は子どもの手の届かない場所へ置く、床に物を置かない、キッチンへの出入りを制限しているという意見が多く寄せられました。また、子どもだけでベランダへ出てしまわないよう、施錠に気をつけている方もいました。

そして、最も多く寄せられたのは、「目を離さないようにする」というコメントです。子どもはとにかく予測不可能な行動をするもの。どれだけ対策をとっていても、やはり「自分の目で見守るのが一番」と考えるお母さんが多いようです。

家庭内で使用している安全グッズは?

  • テーブルなどの角にはクッション材をつけている。(40歳/福岡県/会社員(その他))
  • 2世帯で2階に住んでいるので、階段前にベビーゲートをつけている。(32歳/京都府/専業主婦)
  • 扉のチャイルドロック。(37歳/千葉県/会社員(技術系))
  • 冷蔵庫が開けられないようにストッパーを使っている。(28歳/鹿児島県/専業主婦)
  • コンセント口にはカバーがしてある。(36歳/愛知県/パート・アルバイト)

家庭内事故を防ぐため、安全グッズを使用しているご家庭は全体の約3割でしたが、家具の角を保護するグッズやベビーゲートなどが多く使われているようでした。

まとめ

今回のアンケート結果では廊下や浴室などでの転倒や、家具からの転落、ビニール袋やタバコなどの誤飲事故を心配する母親が多いことが分かりました。
また、家庭内のヒヤリ・ハットに関する質問では、読んでいるだけでハラハラするような行動や、大人には予測不可能な行動についてのコメントが数多く寄せられました。

大人にとっては「危険」とはとても思わないような物や場所でも、赤ちゃんや子どもにとっては大ケガの原因となることがあります。家庭内事故を防ぐための対策として「目を離さないようにする」と答えた方が多くいましたが、一瞬たりとも子どもから目を離さないでいることは現実的には難しいものです。やはりご家庭内でも安全に配慮した環境づくりをすることが、一番の事故防止対策といえそうです。

ALSOKでは、別室や外出先から家の様子がスマホでチェックできるカメラ「アルボeye」をご提供しています。また、防犯用の「窓の補助錠」を設置することで、子どもが誤ってベランダへ出ることを防ぐこともできますよ。

調査概要

調査区域
47都道府県
調査方法
インターネットリサーチ
実施期間
2018年08月2日~2018年08月10日
有効サンプル数
222(0~6歳の子どもを持つ19~45歳の女性)