ALSOKあんしん通信
だれにでもできる救命処置〜助けたいという願いではじめる第一歩〜
★「救命処置」と聞いて、何をイメージしますか?「どうしたらいいかわからない」「難しそう」「救急隊員の人がすること」などでしょうか。驚く方もいるでしょうが、実は「119番通報」も、重要な救命処置の一つなのです。今回は、子どもから大人まで誰にでもできる正しい救命処置をご紹介いたします。
○救急車がすぐに来てくれない未来
総務省消防庁によると、令和2年(2020)年の年間救急出場件数は前年よりも約70万件減少し、約593万件となりました。つまり、約5.3秒に1回の割合で救急車が急行しているということになります。今後は、急速な高齢化にともない救急出場件数が増えるとともに、現場へ到着するまでの時間も同様に遅くなると予想されています。現場到着時間を平成12(2000)年と比較すると約3分遅くなっており、これが傷病者の生死を大きく左右します。そのため、救急車が到着するまでの間に行う救命処置の重要性がより一層高まってきています。
○子どもだって命が救える!?
子どもでも、大人と同じように緊急事態に遭遇します。しかも、子どもだから何もできないということはなく、正しく救命処置を行うことによって命を救うことが可能です。したがって、子どものうちから大人と同様に正しい救命処置の知識を身につけておくことが重要となります。
【子どもたちが命を救った事例です】
- 小学6年の男児が、就寝中に突然意識をなくして呼吸が止まった父親に対し、119番の指令室員の指示通りに心臓マッサージを行い、命を救った。
- 川遊びをしていて溺れた小学生を、中学生ら5人が川に飛び込んで救助し、岸に引き上げた。意識と呼吸がなかったため、心臓マッサージ等の救命処置を行い、意識を回復させて命を助けた。
「命を救うため」とは言っても、無理に難しいことにチャレンジする必要はありません。みんなが「だれにでもできる」救命処置を「正しく」行うことが重要なのです。
○だれにでもできる救命処置 ①正しく119番通報
「119番」は一刻を争う、緊急性のある人たちのための番号です。本当に必要なときだけ利用するために、日頃からできることがあります。
【119番通報を正しく利用するために】
- 決していたずらでは電話しない/させないようにしましょう
119番の回線や救急車の台数には限りがあります。そのため、本当に助けを必要とする通報を妨害し、被害を拡大させる危険性があることを肝に銘じておきましょう。また、いたずらや虚偽通報は「犯罪」であることも忘れないでください。 - 「救急車を呼んだほうがいいかな?」「どこの病院に行ったらいい?」などと迷ったときは
救急相談センターに電話しましょう。24時間年中無休で、病気や怪我の緊急性の判断に関する相談と医療機関の案内をしてくれます。
・救急相談センター ♯7119(携帯電話、PHS、プッシュ回線から利用可) - 間違って119番通報したときは
慌てて何も言わずに電話を切るのではなく、必ず「間違えました」の一言を伝えてください。無言の場合、何かあったのではないかと判断して、発信元を調査し消防車や救急車が確認に向かいます。
○だれにでもできる救命処置 ②AEDによる心肺蘇生
心臓の筋肉がけいれんし、血液を送り出すポンプ機能が失われる心室細動に陥ったときの唯一の治療法が、電気的除細動(電気ショック)です。この電気ショックをだれにでも簡単に行えるようにした救命アイテム、それがAEDです。(出典:総務省消防庁)
【AEDを使うために】
- 救命処置のロールプレイをしましょう。
AEDはスイッチを入れると、音声ガイドに従って使用することができます。しかし、いざというときに行動する勇気と自信を養っておくことも大事です。講習などで実際に救命体験をしたりすることなどをお勧めします。 - AEDの設置場所の確認をしましょう
毎日の通勤や旅行先などでも、すぐに使えるようにAEDの設置場所をしっかり確認しておくことが重要です。下記のサイトで全国のAEDの設置場所を調べてみましょう!!
・AED設置場所検索 https://www.qqzaidanmap.jp/(一般社団法人 日本救急医療財団)
○助けたいという気持ちが一番大事
今後ご家族や友人が急病や緊急事態に陥ったとき、あなたがいつも現場に駆けつけられるとは限りません。ALSOKでは家族を早く助けたいと願うあなたに代わって、ご家族の様子を見に行ったり、救急搬送が必要な場合にスムーズに救急車へ引き継いだりするサービスも行っています。詳しくは下記サイトをご覧ください。
・HOME ALSOKみまもりサポート http://www.alsok.co.jp/person/mimamori/
以上