ALSOKアンケート

<防犯カメラに関する意識調査>
半数以上の人が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と思っている
防犯カメラ「安心」と回答した人は65.4% 12.8%は「安心だけど不快」
防犯カメラを設置してほしい場所は、
「公園」「学校の出入り口」など子どもだけで行動することが多い場所
自宅の防犯カメラ設置率は22.0% 賃貸住宅の標準仕様化が進んだため

<2015年12月7日>

ALSOK(本社:東京都港区、社長:青山幸恭)は、近年、犯罪捜査の決め手となることが多く、またカメラの低価格化や性能の向上で、様々な場所に設置されるようになった「防犯カメラ」について、世間ではどのように考えられているのかを知るために、「防犯カメラに関する意識調査」を行いました。
調査結果は、以下の通りです。

【調査概要】
調査対象:全国の20歳から69歳までの学生と無職を除く有職男女500人
調査期間:2015年10月27日~30日
調査方法:インターネット調査

普段の生活の中で防犯カメラを見かけることがある人は82.6%
74.8%は「10年前と比べて防犯カメラが増えた」と感じており、
半数以上が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と思っている

「普段の生活の中で防犯カメラを見ることがありますか」という質問に対して、82.6%の人が「見ることがある」と回答しました。また、「10年前と比べて防犯カメラが増えたと思いますか」と言う質問に対しては、74.8%が「増えたと思う」と回答し、「減ったと思う」と回答した人は1人もいませんでした。
街頭で見かける防犯カメラが普及したのは、2002年に警視庁が東京都新宿区の歌舞伎町エリアに50台の街頭防犯カメラを設置したことがきっかけと言われています。その後、自治会や商店街等の地域団体が防犯カメラを設置する際に補助金を支給する自治体が出てきたことで、全国的な普及に繋がりました。さらに、約10年前から海外製の安価な防犯カメラが国内に広く流通しだしたことも、設置促進に寄与しました。
警察庁によれば、2002年に戦後最悪を記録した刑法犯の認知件数(2,853,739件)は、2015年には1,320,678件にまで減少しており、防犯カメラの設置が進んだことが一翼を担っていると思われます。

さらに、「あなたは、防犯カメラをもっと設置したほうが良いと思いますか」と質問したところ、半数以上となる59.2%の人が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と考えており、防犯カメラはただ定着しているのでなく、人々から信頼され、受け入れられていることが分かりました。

防犯カメラが付いていないが設置したほうがよい場所は、
公園・学校・駐輪場などの子どもだけで行動することが多い場所、
人気のない暗がり、電車や新幹線などの逃げ場のない場所

防犯カメラを見たことがある場所と、設置したほうが良いと思う場所について聞いたところ、見たことがある場所は「スーパーやコンビニ、百貨店などの店舗内」(65.9%)、「金融機関やATM」(63.2%)といった建物内が多く、「駅や駅周辺」(51.6%)が続きました。一方、設置したほうが良いと思う場所は、「繁華街」(63.9%)、「駐車場」(63.9%)、「商店街」(62.5%)に回答が集まりました。
これは、街頭や繁華街に設置された防犯カメラが、様々な事件で犯人の特定や逮捕に貢献していることが広く報道されているためと思われます。

また、「防犯カメラを見たことがある場所」と「設置したほうが良いと思う場所」を比較すると、多くの場所でさらなる設置を 求める声があることが分かりました。
特に、子どもだけで行動することの多い「公園」(+50.1%)、「学校の出入り口(+34.4%)、「駐輪場」(+33.0%)などが上位にランクインし、大人でもドキドキしながら通ることが多い「高架下や地下道などの暗がり」(+40.5%)、事件が起きた時に逃げ場のない「電車内」(+35.2%)や「新幹線内」(+31.7%)にも、設置を 求める声が高いことがわかりました。2015年6月に東海道新幹線の車内で起きた火災事件は、社会に大きな衝撃を与え、公共交通機関での防犯カメラ設置の関心を高めたのかもしれません。

防犯カメラに安心感を覚えるのは、女性とシニア全体の12.8%は「安心だけど、不快」

防犯カメラが設置してあることをどのように感じているか質問したところ、安心感を得ている人は全体では65.4%でした。特に女性では71.2%と高く、また、年齢が上がるほど防犯カメラに安心感を得ており、60代女性では84.0%の人が安心だと回答しました。

一方、防犯カメラを不快に感じている人は15.2%でしたが、安心感と不快感をともに感じている人は12.8%で、不快と感じている人の多くが、同時に安心感も得ており、防犯カメラに対して複雑な感情があることが分かりました。
最近では、ブランドの世界観を重視した店舗の「雰囲気を壊したくない」、「お客様にリラックスして買い物を楽しんでいただきたい」といったニーズに応え、小型化して目立たなくしたドーム型の防犯カメラが発売されており、形状が多様化しています。

防犯カメラを安心・不快と感じているそれぞれの理由を尋ねたところ、安心だと思う理由は、「犯罪の抑止になると思うから」(83.2%)、「事件の早期解決につながると思うから」(70.9%)で、不快だと思う理由は、「監視されているように思えるから」(61.8%)、「防犯カメラの映像データが流出する可能性があるから」(43.4%)でした。

8割以上が防犯カメラは「犯人逮捕や犯罪予防に有効」
防犯カメラを不快に感じている人でも認識は変わらず

防犯カメラを設置する効果について聞いたところ、「犯罪が起こった後で犯人逮捕に有効だと思う」(87.8%)、「犯罪を予防することに有効だと思う」(84.2%)、「防犯意識を高めるのに有効だと思う」(74.2%)、「マナーの意識を高めるのに有効だと思う」(61.6%)となりました。
また、防犯カメラを不快だと感じている人でも、8割以上の人が「犯人逮捕や犯罪予防に有効」だと考えていることがわかりました。

防犯カメラに求める機能は「高画質・高解像度」「夜間撮影」「広い撮影範囲」

防犯カメラに期待することを聞いたところ、「高画質・高解像度」(60.4%)、「夜間撮影可能」(59.8%)、「撮影範囲が広い」(46.0%)の順となりました。

2020年までに実用本放送が始まることで「4Kテレビ」が注目されていますが、警備分野でも高画質の要望に対応した「4Kカメラ」が登場しています。「4Kカメラ」はアナログカメラと比べて情報量が約27倍あり、今まで不鮮明であった映像が高精細に見えるのはもちろん、小さく写っている部分を拡大しても人物や車両番号の判別が容易になります。このことから配線工事や電源確保が困難な屋外における広域監視での需要も見込まれています。次に要望の多い夜間の撮影は、不安を感じることの多い暗がりへの設置要望が反映されました。

また、メーカー各社からは「全方位カメラ」が出揃い、死角が少ないこと、1台で複数カメラ分の視野がカバーできることから普及が見込まれています。

自宅の防犯カメラ設置率は22.0%
設置していない人でも半数以上が「費用や環境の制限がなければ設置したい」

自宅に防犯カメラを設置しているのは、全体の22.0%でした。このうち、集合住宅住まいなどで最初から防犯カメラが設置してあった人を除き、自分で防犯カメラを購入して設置した人はわずか4.8%に止まりました。防犯カメラを設置した理由は、「空き巣などの侵入者対策のため」(75.0%)が最も多く、「近所で不審者や空き巣などの事件があったため(41.7%)と続きました。

自宅へ防犯カメラを設置する人はまだまだ少数派ですが、自宅に防犯カメラを設置していない人の半数以上(58.2%)は費用や環境の制約を考えないなら設置したいと考えており、防犯カメラに対する関心が高いことが分かりました。

防犯カメラの設置率は、賃貸住宅等で標準仕様化が進んでいることや、Wi-Fi環境の整備やスマートフォンの普及によって簡単に機器を設置して画像や映像を確認できるようになったことから、今後も徐々に上がっていくものと思われます。

最近では、様々な会社から低価格のWebカメラ(IPカメラ、ネットワークカメラ)が発売されており、離れた場所からスマートフォンやパソコンで、自宅などに設置してあるカメラの画像や映像を確認できる、「セルフセキュリティ」という考え方が普及しつつあります。
防犯面だけではなく、ペットや高齢の親の見守りのほか、人感センサー付きカメラを使って子どもの帰宅・外出の確認など、様々な使い方がされています。

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