ALSOKアンケート
<第2回 防犯カメラに関する意識調査>
「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と感じている人は62.6%
電車やバスなどの公共交通機関への防犯カメラ設置を望む声が3年前より増加
防犯カメラがあることで70.0%の人は「安心」と感じている
犯罪抑止や冤罪予防など、身を守る手段として期待
<2018年12月13日>
ALSOK(本社:東京都港区、社長:青山幸恭)は、近年、カメラの低価格化や性能が向上したことによって、様々な場所に設置されるようになった「防犯カメラ」について、世間では現在、どのように考えられているのかを知るために、「第2回 防犯カメラに関する意識調査」を行いました。
昨年、東名高速道路であおり運転によって車を停車させられた夫婦が、後続車に追突され死亡した事故以降、ドライブレコーダーへの関心が高まり、出荷台数が2017年7-9月期から10-12月期にかけて約2倍に増加しています。また、ハロウィーンの晩に渋谷でトラックを横転させ損壊したとして、警視庁が防犯カメラの映像を解析して4人を逮捕したというニュースが報道されるなど、防犯カメラに関する捜査やその報道は増加しています。
82.2%の人が普段の生活の中で防犯カメラを見ることがあるうちの78.8%は「3年前と比べて防犯カメラが増えた」と感じている
「普段の生活の中で防犯カメラを見ることがありますか」という質問に対して、82.2%の人が「見ることがある」(前回比-0.4%)と回答しました。第1回目の調査を実施した「3年前と比べて防犯カメラが増えたと思いますか」という質問に対しては、78.8%が「増えたと思う」と回答ました。
2002年、警視庁が東京都新宿区歌舞伎町エリアに50台の街頭防犯カメラを設置して以降、補助金を支給する自治体が出てきたこともあり、自治会や商店街などの地域団体が防犯カメラを設置する動きが全国的に進んでいます。警察庁によれば、2002年の刑法犯の認知件数は戦後最悪となる2,853,739件を記録しましたが、毎年徐々に減少し、2017年には、2002年の3分の1以下の915,042件に減少しており、防犯カメラの設置が一役買っていると思われます。
また、東名高速道路であおり運転によって車を停車させられた夫婦が、後続車に追突され死亡した事故以降、ドライブレコーダーへの関心が高まり、2017年7-9月期から10-12月期にかけて出荷台数が約2倍に増加しています。
防犯カメラを見たことがある場所は、不特定多数が出入りする店舗や金融機関 3年前と比べて、繁華街や観光地のほか、個人宅でも増加
防犯カメラを見たことがある場所を聞いたところ、「スーパーやコンビニ、百貨店などの店舗内」(72.5%)、「金融機関やATM」(71.3%)といった、不特定多数の人物が出入りする屋内の場所が上位にランクインしました。
前回行った調査と比較すると、「繁華街」(+23.3%)、「観光地」(+17.4%)といった不特定多数の人が往来する屋外の場所、 「会社の受付」(+18.1%)、「学校・幼稚園・保育園などの出入り口」(+16.8%)など、特定の人物しか入れない施設の出入り口のほか、「戸建て住宅の外」(+14.2%)でも防犯カメラを見ることが増えているようです。弊社でも、家を新築したりリフォームする際に、ホームセキュリティと一緒に防犯カメラを設置する事例が増加しています。
62.6%の人は、防犯カメラをもっと設置したほうが良いと思っている
「あなたは、防犯カメラをもっと設置したほうが良いと思いますか」と質問したところ、62.6%の人が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と考えており、前回調査と比較して、3.4%の増加となりました。
設置を求める声が多いのは、駅周辺や商店街などの不特定多数が集まる屋外
3年前と比較して、「公共交通機関」への設置を望む声が増加
設置したほうが良いと思う具体的な場所は、「駅や駅周辺」(70.0%)、「駐車場」(69.0%)、「商店街」(63.6%)の順となり、不特定多数の人が集まる場所が多く上位にランクインしました。
前回行った調査と比較すると、「電車内」(+19.2%)、「バス内」(+15.1%)、「タクシー内」(+11.8%)、「新幹線内」(+10.2%)など、密室になる交通機関へ防犯カメラを設置したほうが良いという声が増えていることがわかりました。東海道新幹線の車内で起きた殺傷事件や、自動車のドライブレコーダーが記録したあおり運転やひき逃げ事件などの映像が多数報道されたことも影響していると思われます。
交通各社の取り組み
【JR・地下鉄】
1995年に起きた地下鉄サリン事件を境に、駅構内への防犯カメラ設置が進みました。2009年12月、JR埼京線の一部車両に、痴漢対策のため防犯カメラが導入され、その後、京王線などでも防犯カメラが導入されました。2017年3月、東京メトロや東京都交通局は、さらなるセキュリティ強化のため、全車両へ防犯カメラを設置するという発表を行い、順次設置が始まっています。
【新幹線】
JR東日本では、2018年6月に発生した、東海道新幹線内で男が刃物を振り回し、3人が死傷した事件が発生してから、デッキ乗降口付近などに設置していたカメラを、通路部分や客室内にも増設し、事件が起きた際、リアルタイムで状況を把握できるシステムを構築したり、防犯装備を増強するなど対応を行っています。
【バス・タクシー】
ほとんどの車両でドライブレコーダーを装備していますが、長距離バスなどでは、車間距離の詰まりやふらつき運転などを検知するカメラや、運転手の注意力散漫をアラートで知らせるシステムなど、安全な運行をサポートするシステムの設置が進んでいます。
70.0%の人は防犯カメラがあることで「安心」と感じと感じている
「不快」と感じている15.0%の人のうち69.3%は同時に「安心」とも感じている
安心と感じる理由は、犯罪抑止・冤罪予防なると思うから
防犯カメラが設置してあることで安心と感じるか不快と感じるか、それぞれ聞いたところ、「安心と感じる」と回答した人は、70.0%で、前回より4.6%増加しました。一方、「不快と感じる」人は15.0%(前回比+2.2%)でしたが、そのうち69.3%は、不快であると同時に「安心と感じる」とも回答していることがわかりました。
安心と感じる理由については、「犯罪の抑止になると思うから」(73.7%)、「冤罪予防になると思うから」(45.7%)と、自分や家族の身を守る予防的観点や、「事件の早期解決につながると思うから」(59.1%)、「実際に犯人逮捕につながっていると思うから」(51.1%)と、事件事故を解決する方法と認識されていることがわかりました。
一方、不快に感じる理由については、「監視されているように思えるから」(70.7%)と、漠然とした不安を感じている人が多いようです。
防犯カメラが設置してあることを安心と感じる理由として「冤罪予防」を挙げた人の属性を見ると、ほかの理由では男性より女性が多かったのに対し、女性より男性が多く、特に30代~50代が多い結果となりました。満員電車などで痴漢を疑われた場合などに、防犯カメラがあれば自身の身の潔白を証明する証拠となるので、期待を寄せているのかもしれません。
防犯カメラが自宅に設置してある人は、23.8%と微増
「近所で空き巣」「いたずら対策」など明確な防犯意識を持って設置している
自宅に防犯カメラを設置しているのは、全体の23.8%(前回比+1.8%)でした。このうち、集合住宅などで最初から防犯カメラが設置してあった人を除き、自分で防犯カメラを購入して設置した人は7.4%でした。
防犯カメラを設置した理由は、「空き巣などの侵入者対策のため」(59.5%)が最も多かったものの、前回から15.5%減少しました。その一方、「近所で不審者や空き巣などの事件があったため」(45.9%)は前回比+4.2%、「らくがきなどのいたずら対策のため」(32.4%)は前回比+15.8%となりました。漠然とした不安へ備えるために防犯カメラを設置するのではなく、何かしらきっかけとなる事件があったり、明確な防犯意識をもって設置している人が増えているようです。
「近所で防犯カメラを設置している家が主流なので」(24.3%)が前回より16.0%増加しています。弊社で2018年4月~9月の期間にホームセキュリティと一緒に防犯カメラを設置した件数を、前年同期と比較すると、37.0%増加しています。防犯カメラの普及に伴い、個人宅に防犯カメラを設置することへの抵抗感が少なくなったことから、新築やリフォームをする際に、防犯カメラの導入を検討するご家庭が増えているようです。
防犯カメラに求める機能は「夜間撮影」「高画質・高解像度」
防犯カメラに期待することを聞いたところ、「夜間撮影可能」(64.4%)、「高画質・高解像度」(62.2%)、「撮影範囲が広い」(50.6%)の順となりました。前回と比較すると、「画像や映像だけでなく、音も録れる」(41.6%)と「低価格化」(29.8%)がともに9.4%増加しました。
最近は、360度撮影できたり、インターネットを通じて外出先からカメラの映像を確認できる、手頃な価格のカメラも発売されており、導入しやすくなっているといえます。こうしたカメラは、防犯だけでなく、共働き家庭では子供の帰宅を確認したり、離れて暮らす高齢の親の安否確認や、ペットの様子を見るなど、さまざまな用途で使われています。
外出先からスマホで映像を確認・通話もできる 家庭用防犯カメラ
IPカメラ ワイドパンチルト(Viewla IPC-08W〈屋内用〉)
接続から視聴まで、数分もあれば誰でも簡単に設置できるのが特徴のIP防犯カメラです。手軽でありながら100万画素の高画質で、暗所撮影や相互通話機能など多彩な機能を備えています。「動体検知」機能や「温度検知」機能も備えているので、共働きの親が子供の帰宅をメール通知で見守ったり、離れて暮らす高齢の親の安否確認などの用途に活用する事例が増えています。
【調査概要】
調査対象:全国の20歳から69歳までの有職男女500人
調査期間:2018年11月23日~25日(2015年調査は、10月27日~30日)
調査方法:インターネット調査