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救急車を呼ぶ前に、まず意識の確認を。

ガードマンの現場では、救急車を要請する緊急の場面にも遭遇します。一刻を争う状況ですが、そんなときこそまず落ち着くことが大切です。結果を見ると66%の方がまず容態を確認されるようですが、その判断は適切といえます。冷静に呼吸、意識の確認を行い、意識がなければ、救急車を呼んでください。肩を軽く叩いたり、声をかけて目を開けるなど反応があれば意識があることが分かります。そして容態に応じて、心臓マッサージを施しましょう。知識がなければ、救急隊員に指示を仰いでも良いでしょう。そのときに振り絞った勇気の分だけ、救命の可能性は確実に上がります。自分としてできる限りのことを行ってください。

救急車を呼んでから到着するまでには、全国平均7.9分(総務省消防庁『平成22年版 救急・救助の現況』)かかると言われています。その間、家族は何ができるでしょうか。救急の中でも心停止した場合、救命の手当が1分遅れるごとに救命率は7-10%低下し、5分経過後には救命率は50%にまで落ち込むと言われます。万が一の時は、直ちに救急車を呼ぶと同時に、必要な応急手当をすぐにその場で行えば、一命を取り止めることができるかもしれません。

救急車を呼ぶのは携帯電話より、できれば家の固定電話で。

自宅で家族の誰かが危険な状態に陥ったら、まず意識の確認をして、反応がなければすぐに救急車を呼びます。その時、できれば固定電話を使って119番してください。固定電話の利点は発信元を逆探知できることです。万が一、あなたが慌てふためいてしまっていて、救急隊に告げるべき所在地を言えなくても、消防本部からあなたの居場所を特定することができるのです。そうはいっても、不測の事態に備え、予め電話の近くに住所や目標物をメモしておくとよいでしょう。
救急車が到着するまでの間、消防本部や救急隊から連絡があることも考えられます。外出している家族に緊急連絡する場合は、家の固定電話は空けておき、代わりに携帯電話を使うよう心掛けましょう。

まさかに備えて、心臓マッサージの訓練を!

平成22年10月に発行された東京消防庁のデータを見ると、実施された応急手当の中では、心臓マッサージが一番多くなっています。救急の場で、心臓マッサージがいかに必要とされているかが分かります。日頃から、その重要性について十分認識していながらも、実際の場面でとっさに心臓マッサージを施すのは難しいかもしれませんが、勇気を持って行うことで助かる命があるのです。消防署など自治体関係団体や赤十字などで人工呼吸を併せた心肺蘇生(注)の講習は手軽に受けられます。また、近年では専門スタッフが企業や団体に赴き、心肺蘇生法の手順について講習を行うトレーニングサービスもあります。まさかに備えて、心肺蘇生の心得は身につけておきたいものですね。 (注)心肺停止状態にある人に「心臓マッサージ」や「人口呼吸」など一連の手当を施すことをいいます。

守りたい家族のために、勇気を持って救命処置を。

家の中で家族が倒れた時に、救急車を呼んでから到着するまでに適切な応急手当をすることで、救命の可能性が高くなるのは言うまでもありません。正しい知識を身につけて、必要なときは勇気をもって躊躇なく応急手当を施してください。