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カビ、ダニ、ウイルスが大繁殖!?梅雨シーズンの感染症にご注意を!
2016年06月01日時点の情報です
上空を厚い雲が覆い、じめじめとした日が続く6月。梅雨シーズンは、古来には「黴雨(ばいう)」とも呼ばれ、黴(カビ)の多い時期として知られます。でも、蒸し暑い気候を好むのはカビだけではありません。たとえば、目に見えないウイルスや小さなダニもその一つ。こうした微生物の活動が活発になり、人体に悪影響を及ぼすことは少なくないようです。梅雨の時期に気をつけたい感染症をアルボがレクチャーします。
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●梅雨の時期に注意! 感染症とは
空気や水、口にする食べ物をはじめ、人間や動物の体内に至るまで、私たちの周りにはたくさんの微生物があふれています。ほとんどは無害で人と共存していますが、一部には体内に侵入したり、皮膚上で増殖したりすることで病気の原因となる微生物も存在します。
これが、いわゆる病原体です。「感染症」とは、こうした病原体によって引き起こされる病気の総称を指します。そして、梅雨時は病原体となるカビやダニといった微生物の活動が活発化するため、人体に悪影響を及ぼすことがあるのです。
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●日本人の4~5人に1人がかかってる!? ムズムズかゆい「水虫」
水虫は、カビの一種「白癬(はくせん)菌」が足の皮膚に侵入して発病する感染症です。足にできるものを「足白癬」、爪にできるものを「爪白癬」と呼びます。温度が15℃以上、湿度が70%以上になると活発になるとされています。足の裏は、実はとっても高温多湿。さらに、年を取るにつれて皮膚が角質化し、白癬菌が住みやすくなるといいます。
水虫患者が落とした皮膚のかけらが付着することで感染し、足の裏側や指の間に水ぶくれができたり、爪先が白くなったりするなどの症状があらわれます。
プールや温泉といった多くの人が利用する施設の足拭きマットやタオル、ホテルのスリッパなどに注意しましょう。毎晩入浴して、足やからだを清潔にし、指と指の間も丁寧に洗うのが予防のコツです。
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●要注意ウイルスは3種類!? 長引くことも多い「夏風邪」
風邪の原因となるウイルスは200種以上もあるとされていますが、特に梅雨から夏にかけて蒸し暑くなると活発になるウイルスの代表格は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルス、アデノウイルス。通常の風邪と同じく、のどや鼻から体内に侵入することで発病します。
コクサッキーウイルスは発熱と口内炎、エンテロウイルスは腹痛や下痢をともない、アデノウイルスは40度近い高熱とのどの痛み、目ヤニといった症状が特徴です。
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▼早くも全国各地で流行の兆し!? 子どもの“3大夏風邪”にご用心!
http://www.alsok.co.jp/person/lifesupport/child/12.html
●日本家屋に多い!? カビによって発症する「夏型過敏性肺炎」
湿度の高い日本の夏にはおなじみの肺炎といわれるのが「夏型過敏性肺炎」。原因は「トリコスポロン」というカビで、日が当たらない古い木造家屋のような環境に発生します。
吸い込むことでアレルギー反応が起き、痰のからんだ咳がとまらなくなったり、発熱したり、夏風邪のような症状が何週間も続きます。
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その正体はダニ! 温度は25℃、湿度は75%前後になると活発に活動し、空気の停滞した場所で増殖します。 まさに梅雨は、ダニの大繁殖シーズン。人間の体から落ちた垢、フケ、食べ物のくずなどが好物で、衣類やカーペットに発生します。
実は、この小さなダニが、さまざまな病気を引き起こすのです。
●激しいかゆみに悩まされる 「疥癬(かいせん)」
梅雨時に注意したいのが「ヒゼンダニ」です。このダニが皮膚に寄生すると、疥癬とよばれる皮膚病になります。長時間、患者に直接ふれるとダニが移動し、人から人へ感染します。
お腹や胸、足、手などに「疥癬トンネル」といわれる赤いブツブツができ、激しいかゆみを伴います。
●喘息・アレルギー性鼻炎 ・アトピー性皮膚炎
布団やソファなどのダニ、あるいはダニの死骸や糞を口から吸い込むと、喘息の発作が、鼻から吸い込んだときには鼻炎が、皮膚に付着するとアトピー性皮膚炎などの症状を引き起こします。
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●春から秋にかけて要注意! 死のウイルスを運ぶマダニに注意!
近年、全国各地で重症熱性血小板減少症候群(SFTS)による死亡者が相次ぎました。SFTSは「マダニ」と呼ばれるダニが媒介する感染症です。マダニは主に森林や草地などの屋外に生息し、家庭内のダニとは種類が異なります。SFTSの致死率は高く、厚生労働省では注意を呼びかけています。
梅雨の後は野山でのアウトドアが楽しい夏がやってきますが、マダニによる感染を予防するには、夏でも肌の露出を控えるのが効果的とされています。万が一マダニにかまれた場合は、医療機関で診察を受けましょう。
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まずは、家の中をこまめに掃除して、垢やフケといったダニの餌をなくすこと。そして、ダニが好む高温多湿にならないように、よく換気を行いましょう。エアコンの除湿機能を使うのもよいそうです。
特にベッドや布団はダニの温床になりがちなので、シーツやタオルケットの洗濯も毎日行うのが理想的。難しい場合は布団乾燥機を使ったり、掃除機をかけたりするだけでも表面のダニを減らすことができます。
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更新日:2016.01.06
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