防犯・防災特集 vol.28

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防災 防犯・防災特集

「すぐだから・・・」が危ない

〈車上ねらい〉の防犯対策

車内の金品や車のパーツを盗まれる「車上ねらい」。事件が起きやすいのは、一時駐車やわずかな外出時の無施錠など「すぐに戻るから」と油断したタイミングです。事件の起きやすい状況を知り、しっかり防犯対策を。

車上ねらいは少しの時間、いつもの場所で起こります

車上ねらいは、車内の高価な物品を狙う犯罪です。窓ガラスを割って侵入する古典的な手口から、スマートキーの弱点を狙ったリレーアタックなど、最新技術を悪用した手口も増加しています。短時間でも油断せず、まずは貴重品を車内に置かないことが重要です。

代表的な手口は?

  • 窓を開けたまま駐車し、用事を済ませて戻ってきたところ、車内に置いていた財布が盗まれていた。
  • ドアロックをせずに車両を離れたところ、車内に置いていたバッグが盗まれていた。
  • 自宅の駐車場に停めていた車のガラスが割られて貴重品が盗まれた。
  • 買い物から帰ると、駐車場に停めておいたはずの車がなくなっていた。

万が一、車上ねらいに遭ったときは

防犯対策をしていても車上ねらいに遭ってしまうことはあります。その場合、どのような対策が必要になるのでしょう?
以下に、具体的な流れを解説します。

①警察に通報

まずは警察への通報です。一刻も早い通報が、犯人の逃走を防いで逮捕される確率が高まります。被害に気づいたらすみやかに通報してください。通報後は、犯人の手がかりを消してしまう可能性があるので、車両に入るのは避けましょう。

②被害の確認

警察の実況見分後、盗まれた物を確認します。特にクレジットカードやETCは不正利用の可能性があるため、カード会社に連絡して利用停止の申請を行います。このとき、停止時刻を記録しておき、盗難に遭ってから利用停止までの利用履歴を確認することも重要です。

③保険会社に連絡

車両保険や車内手荷物等特約に加入している場合は、保険会社から補償が受けられる場合があります。ただし、契約内容によっては警察署への被害届の提出が必要な場合もあります。被害届は、必ず申請しておくようにしましょう。

車上ねらいに遭わないための対策

車を離れるときは必ず鍵をかける

「少し離れるだけだから大丈夫だろう」という考えが、車上ねらいに遭うリスクを高めます。ほんの少しの時間でも、車から離れる際は必ず施錠することを心がけましょう。

車内に貴重品を置いたままにしない

車内に財布やバッグを置いたまま駐車することは避けましょう。特に、外から見える場所に置くことは絶対にやめてください。必ず持ち出すようにすることで盗難防止になります。

自宅駐車場には監視カメラなどをつける

車上ねらいは路上だけでなく自宅車庫でも起こりえます。対策には、防犯カメラやセンサーライトの設置が効果的。特に人通りが少なく死角になる車庫は注意が必要です。

イモビライザー搭載車を選ぶ

イモビライザーは、キーと車のIDが一致するとエンジンがかかるシステムで、リレーアタック※対策として2010年代以降の車に多く搭載されています。ただし、セキュリティをかいくぐる方法もあります。リレーアタック防止には、スマートキーを金属容器で保管するなど、電波遮断が効果的です。
※現在普及しているスマートキーの仕組みの穴をついた盗難方法で、スマートキーが発する微弱な電波をキャッチして車のロックを解除します。

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