「平成28年警察白書」によると、13歳未満の子どもが被害者となった刑法犯の被害件数は減少傾向にあり、2015年は20,106件と、前年より4,601件(18.6%)減少しました。
しかし、罪種別で見ると、「強制わいせつ」や「略取誘拐」など、子どもの心身に深刻なダメージを与える罪種においては、2015年には減少が見られたものの、過去10年を通じてほぼ横ばいの状態となっています。
※強制わいせつや略取誘拐などを含む法律によって規定されている犯罪
子ども(13歳未満の者)の被害件数及び罪種別被害件数の推移
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20歳未満が被害に遭う割合が高い場所を罪種別にみると、下記のとおりとなっています。
いずれも「道路上」での被害が目立ちますので、入学前には子どもと一緒に通学路を歩いてみて、注意が必要な場所や、緊急時の避難場所などについて教えておきましょう。特に犯罪者が好む場所と言われているのが、駐車場等「入りやすい場所」かつ「見えにくい場所」です。誰にも怪しまれることなく子どもに接近でき、犯行に及んでも目撃されにくい場所、さらに助けを求めても誰にも声が届かない状況にあるときは、特に注意して行動するよう子どもに教えておきましょう。
罪種別・場所別被害発生の割合(平成25年)
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どんなに優しそうな人でも、たとえどんなことを言われても
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無理やり連れ込まれることもあるので、話しかけられたら2メートル以上離れる。
怪しいと思ったら、車の進行方向と逆の方向に逃げる。 -
危ないときは大きな声で「たすけて!」と叫ぶ。または、防犯ブザーを鳴らす。
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コンビニなどのお店や110番の家など、一番近くにある明るくて大人がいるところに向かって逃げる。
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危険な目に遭ったり、怖いことを見たら、すぐに保護者に知らせる。保護者と話ができないときは、近くにいる大人に知らせる。
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防犯ブザーを持つとき、使うときには、左の3つの約束を守るように教えましょう。
また、緊急時に適切に使えるよう、持ち始めるときはもちろん、定期的に使い方の練習をしておきましょう。
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
防犯ブザーをランドセル背負いベルトの胸の辺りに付ける商品。中央に反射板がついており、夜道でも目立ちます。
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「まもるっく専用ケース」とまもるっくを手首に固定できる「リストバンド」のセットです。
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「まもるっく専用ケース」とまもるっくを腕に固定できる「アームバンド」のセットです。
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「まもるっく専用ケース」とまもるっくをランドセルに固定できる「ランドセルアタッチメント」のセットです。
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これから留守番することがわかってしまうので、家に着くまではカギは人から見えないところにしまっておく。
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家の近くに人が隠れていないか、または尾行されていないか、家に入る前に確認する。
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郵便受けがいっぱいだと、空き巣が家に誰もいないと思って入ってきてしまうかもしれない。留守番前に取り込むようにする。
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家の中に家族がいるように見せかけ、子どもだけで留守番していると悟られないようにする。
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カギが開いていたら、悪い人が入ってきてしまうかもしれない。玄関だけでなく、家全体の戸締りを 確認してから留守番を開始する。
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以前(昨年)と比較して、児童たちの安全安心への危機意識が高まっていると感じているか聞いたところ、42.7%の先生が「高まっている」と感じており、「以前と同じくらい」(36.7%)を上回りました。
奈良県のリサイクルショップで小学校6年生の女児が連れ去られた事件(2015年7月)や、大阪府寝屋川市で中学生の男女が連れ去られた事件(同8月)が発生し、大きく報じられたことも、児童の危機意識を高めるきっかけになったと考えられます。