「身に覚えのない請求が届いたら」
この連載では、まさかのネットトラブルに遭わないために、リスクを回避する「ネット防衛術」をご紹介!
ある日突然、あなたのスマホやパソコンに「未払いの料金があります」「督促状」といったメッセージが届いたら・・・どうしますか?
詐欺メールの3つの特徴
ある日突然、あなたのスマホ画面に「料金が未納です。お金を払ってください」「裁判所が・・・」なんて、身に覚えのない請求が表示されたら、誰だって慌てちゃいますよね。
「これは間違いだ、ちゃんと伝えなければ」と思わず送信元に連絡したくなりますが、それはダメ、連絡は厳禁です。
「知らぬ間にうっかりボタンを押したかも」なんて心配されるかもしれませんが、「うっかり」押しちゃうようなボタンは法的にアウト。そんな契約は無効なのです。
そもそも身に覚えのない請求なんて、たいていは詐欺ですからね、無視でOK。一度でも連絡してしまうと「詐欺メールに反応するタイプの人」と認識されてしまい、犯罪者が使うリストに載せられ・・・その後、詐欺連絡が止まらなくなります。
実はこういった詐欺メールには3つの特徴があります。
- 身に覚えがない
- 慌てさせる
- すぐに連絡させたがる
この3つが揃えば、ほぼ間違いなく詐欺なのです。
「私は騙されるかも」の心構え
これらの犯罪の手口は、ネット利用中に突然画面に現れる「ウイルスを検出!」「最新スマホが当選しました」などの詐欺にも共通します。
急がないとデータが破損する、あと〇秒で当選の権利を失うなどのメッセージが、私たちを慌てさせ、思わずカード情報などを入力してしまう・・・もちろん詐欺なので入力しちゃダメです。万が一カード情報を入力してしまった場合は、急いでカード会社に連絡しましょう。
最近の詐欺手法は、AIなどの導入もあってかなり進化しています。近い将来、注意しても見分けられない時代がやってくるでしょう。しっかりとしたパスワードやウイルス対策ソフトの使用など、対策を行ったうえで、それでも「私は騙されるかもしれない」と常に用心する意識、これが最後の防波堤となります。
実は最近、自動音声の電話アンケートや、マスコミの世論調査を装った怪しい連絡が増えており、「貯金額」や「銀行を信用していますか」といった質問に対する回答が、そのまま犯罪者に流れているのでは、といわれています。どうかご用心を。
小木曽 健(おぎそ けん)
炎上の「火消し」からネットで絶対に失敗しない方法まで、企業、学校で2000回以上、40万人以上に講演。
著書は『炎上しても大丈夫!今日から使える企業のSNS危機管理マニュアル』『11歳からの正しく怖がるインターネット』(晶文社)ほか多数