コミュニティ参画によるコミュニティ発展への貢献
ALSOKの基本精神である「ありがとうの心」を形にするため、企業市民として、それぞれの地域社会が抱えるさまざまな課題を解決する活動を積極的に展開しています。
「安全・安心」な街づくり
本業を生かした地域への貢献
ALSOKグループでは、待機時間を利用して子どもや高齢者の見守り、防犯パトロールを実施するなど、グループを挙げて地域に密着した防犯活動を展開しています。
ALSOKあんしん教室®
2004年にスタートした「ALSOKあんしん教室®」は、防犯意識の醸成を目的に全国各地で実施しています。「防災」や「救急救命」、「インターネット上の護身術」など、児童をとりまく環境の変化に合わせて授業内容の追加・改訂を重ね、一人でも多くの子どもを犯罪被害から守るための活動を行っています。
2024年3月末現在、累計実施回数は58,003回、参加児童数は1,808,631名にのぼります。この活動が評価され、2024年2月に文部科学省の「青少年の体験活動推進企業」奨励賞を受賞し、2015年、2016年に引き続き3度目の受賞となりました。
ALSOKほっとライフ講座
超高齢社会を迎え、振り込め詐欺など高齢者を標的とした犯罪が社会問題となっている状況に対応し、ALSOKグループでは2013年より、高齢者を狙った犯罪の傾向と対策について学んでいただく「ALSOKほっとライフ講座」を提供しています。本講座は地域住民が集う地域包括支援センターなどにALSOKの講師が出向き、高齢者の方々にかるたやクイズ形式で防犯について楽しみながら学んでいただいたり、ご自身やパートナーの健康に不安を感じている方のために心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)操作、すぐに119番通報すべき症状などについて学んでいただいたりしています。
ALSOK女性向け防犯セミナー
女性を標的としたストーカー行為などから自分の身を守るための「ALSOK女性向け防犯セミナー」も実施するなど、高齢者や女性の安全安心な暮らしに貢献しています。
(2023年3月期実績)
ALSOKあんしん教室®へ参加した教員・保護者の方の声
- 不審者から声を掛けられた際の対処方法や、留守番時の注意事項などを実際に体験することで、子どもたちが素直に取り入れることができた。
- あんしん教室の実施で子どもたちの登下校の様子に変化が見られ、入学したての子どもたちにも浸透し易かった。
- スクールガードが高齢化により減少しているので、とてもありがたい。
- 授業参観を通して子どもと一緒に勉強でき、コミュニケーションを図るための良い話題になった。
あんしん教室カリキュラム 防災教育拡充
「ALSOKあんしん教室®」における防犯・救急救命教育の取り組みを評価していただき、2020年1月に東京都より特別賞を受賞しました。
また、2020年7月に、教育内容を拡充し、防災に関するカリキュラムを追加しました。
拡充内容
- 大地震発生時の危険予測
子ども部屋の鳥瞰図をもとに、大地震発生時に家の中でどのような危険が発生するかを考え、日頃からの家具類の転倒・落下・移動の防止対策や整理整頓の大切さについて確認します。 - 災害用伝言ダイヤルの解説・練習
留守番中に大地震や水害等の大規模災害が発生し、自宅からの避難を余儀なくされた状況を想定、避難・集合場所等をあらかじめ家族と共有しておくことの重要性について伝えます。
さらに、帰宅困難となってしまった家族との有効な連絡手段として、「災害用伝言ダイヤル(171)」を紹介します。実技では、その時に保護者が望んでいる情報は何かを考え、30秒間の伝言メッセージとして話す練習を行います。
「消防団協力事業所表示制度」に関する取り組み
地域防災の中核的存在である消防団は、火災時の消火活動をはじめ、地震や風水害等の大規模災害発生時における警戒や避難誘導、救助活動等、地域に密着した消防機関として地域住民の安全安心の確保のために大きな役割を果たしていますが、団員数の減少が全国的な問題となっています。
ALSOKグループでは、地域社会が抱えるさまざまな課題を解決する社会貢献活動の一環として、社員の消防団への加入促進や消防団活動に参加しやすい環境づくりに努めており、それぞれの地域の消防団員として活動している社員もいます。。こうした取り組みの結果、消防庁が推進し、消防団活動に協力している企業・事業所を顕彰する「消防団協力事業所表示制度」において、2023年3月末現在、ALSOKグループ内で10社、本体では5支社が各自治体から消防団協力事業所として認定されています。
ALSOKグループは、これからも企業市民として、社員が消防団活動に参加しやすい環境づくりに積極的に取り組み、地域防災力を強化し、すべての人が安全安心に住み続けられる街づくりに貢献することで地域社会との強い信頼関係を発展させ、持続的な企業価値の向上を目指していきます。

「安全・安心」な街を支える社員の地域採用
地域に精通する社員を採用することは、犯罪や災害の地域特性を理解し、危機の際には迅速に対応しなければならない警備業にとって大きな利点があり、「安全・安心」な街づくりを支える質の高いサービスにつながります。ALSOKでは、複数の採用センターを設置して地域採用を進めるとともに、綜合警備保障グループ採用組合を設立し、求職者の希望と全国にまたがるグループ間の地域採用円滑化との両立を目指しています。
スポーツ活動の支援
運動選手の育成
ALSOKは、スポーツを通じて社員相互の団結心向上を図り、社業の発展に努めています。社技としている柔道、剣道および綜警防護術の全国大会を毎年(剣道と防護術は隔年)開催するとともに、柔道をはじめ、レスリング、ウエイトリフティング、射撃、陸上など10の運動部が活動しています。現在は、パラ陸上やゴールボールなどのパラアスリート支援にも力を入れ、グローバルな大会での活躍を目指す選手たちを応援しています。
スポーツ振興活動
数多くの日本代表選手、国際大会優勝者を輩出しており、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会においては、ALSOKグループ所属の選手、9人が出場し、3人のメダリストが誕生するなど、わが国のスポーツ振興にも貢献しています。
また、各支社・グループ会社においても、地域の子どもたちに向けた柔道教室・剣道教室等の開催やフットサル、バスケットボール、陸上競技等の指導を行い、子どもたちの健全な育成支援とスポーツ推進に取り組み、地域社会の発展にも寄与しています。
小・中学校を対象としたALSOK柔道教室、トップアスリート交流事業へ強化選手を派遣しているほか、畳や柔道衣の不足により柔道を学べない方々のために、リサイクル柔道衣、柔道畳を無償提供している団体(JUDOs)に協賛しています。
所属選手による東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会での活躍
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に当グループから9人の選手が出場し、3人のメダリストが誕生しました。
さいたま国際マラソンへの給水所設置ボランティア
2019年12月8日に開催されたさいたま国際マラソンにおいて、埼玉中央支社では社員が給水所でボランティア活動を行いました。当日は社員22名が参加し、沿道でランナーへの給水や声掛けを行うなど、ボランティアとして大会運営のサポートをしました。
本大会はマラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジとしても位置付けられており、東京2020オリンピックや世界選手権に出場する日本代表女子選手の選考競技会を兼ねていました。日本全国、海外も含めて約20,000人のランナーが埼玉の街を駆け抜けた本大会、ボランティアとしての参加を通して地域を盛り上げることができました。これからも、地域社会の発展とスポーツ振興に貢献していきます。


教育・文化芸術活動への支援
村井順記念奨学財団
公益財団法人村井順記念奨学財団は、2000年より、経済的理由により修学が困難な大学生・大学院生に対して、月額3万円の返還不要の奨学金を給付しています。2023年3月期は、大学生および大学院生に対して、1人月額3万円、合計2,880万円の奨学金を寄付しました。
子どもへの教育機会の提供
2022年3月に、独立行政法人国立青少年教育振興機構と連携と協力に関する包括協定を締結しました。機構の取り組みと当社の経営理念に基づく取り組みの親和性が非常に高いことから、相互に連携し、社会や青少年の課題解決に向けて取り組んでいくことを目的としています。
青少年への命の大切さの意識涵養、食品ロス削減の観点を踏まえた防災備蓄食品の活用による子ども食堂への支援といった分野において連携し、さまざまな分野の専門家も交えながら、子どもたちに体験の場と機会を提供していきます。
ALSOKバングラデシュでは、子どもの貧困および青少年育成への取り組みとして現地の学校へ赴き、日本語やマナー教育を実施しています。さらに、卒業生を社員として受け入れ、雇用促進に貢献することを検討しています。
学生への社会学習機会の提供
全国の中等学校、高等学校からの要望を受け、企業訪問や職場体験実習の受け入れやキャリア教育を提供しています。本社では、近隣大学の留学生を対象として、日本企業や日本企業での働き方への理解を深めることを目的に企業訪問を定期的に受け入れています。各地の支社においても受け入れを行っており、次世代を担う学生へ社会学習機会を積極的に提供しています。

ALSOKの文化・メセナ活動
ALSOKは、歴史的遺産や自然遺産、また、文化財や伝統芸能等を守るために多様な形で貢献しています。事業として世界遺産に指定された歴史建造物や自然遺産を警備するだけでなく、寄付による地域社会の伝統行事等への継承支援や、実際に社員が参加することで行事などを盛り上げ、地域社会の文化・メセナ活動へ取り組んでいます。また、部活動としてALSOK獅子舞部や合唱部があります。獅子舞部では、「太神楽獅子舞」の師匠から稽古・指導を受け、技能を習得した社員がさまざまな場所で演舞を披露しています。合唱部では、日本合唱指揮者協会理事長の直接指導のもと稽古を行い、年に2回外部のコンサートや合唱祭に出演して合唱を披露しています。さらに創立50周年を記念して開催された「ALSOK文化作品展」では、ALSOKグループの社員・家族の作品を本社に展示し、優秀な作品には賞を授与しました。
その他、全国の事業所やグループ会社においても多くの取り組みが行われています。埼玉南支社では、日本三大阿波踊りの一つとされ1985年から続いている南越谷阿波踊りの振興会へ寄付をすることで、日本の伝統行事を支援しています。ALSOK京滋(株)では、公益財団法人京都文化交流コンベンションビューローの法人会員として、古都京都における文化・芸術の普及向上を支援しています。また、アーバンセキュリティ(株)はオペラシティ文化財団へ協賛、北陸綜合警備保障(株)は「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」に協賛し、広島綜合警備保障(株)においては、広島交響楽団の法人会員になり活動を支援するなど、音楽芸術の振興を支援しています。さらに、(株)ケアプラスにおいては、障がい者アーティストの経済的自立を支援する活動「パラリンアート」に、ALSOK東京(株)では、障がいを持つ方々の演奏コンサートに協賛するなどの支援も行っています。



王将戦協賛
将棋の対局において相手に示す敬意や負けた側が自ら宣言する高潔さに、当社創業以来の精神である「ありがとうの心」や「武士の精神」との親和性を感じ、2021年より特別協賛を行い、将棋文化の振興に貢献しています。

日本の伝統芸能を守る!ALSOK獅子舞部
ALSOK本社には、伝統芸能である獅子舞を稽古・披露する「獅子舞部」があります。2012年に社会貢献活動とPR活動の一環として発足しました。流派は、「太神楽獅子舞」(だいかぐらししまい)。太神楽とは、古くから神社に伝わる伎楽・散楽の一部で、伊勢・熱田神宮の2ヶ所が発祥の地として伝えられており、東京都無形民俗文化財にも指定されています。太神楽獅子舞は、全国の村々を訪れて伊勢・熱田神宮のご利益を配って回ったのがそもそものはじまりで、そこに悪魔祓いの余興として演じられていた曲芸を加え、神事芸能から大衆芸能へと変化し発展してきました。太神楽曲芸協会会長鏡味仙三郎師匠から紹介して頂いた、翁家(おきなや)社中の小楽師匠、和助師匠、小花師匠の直接指導の下、月2回の稽古を行い、主に正月などにお客様の会社やイベントにて演舞を披露しています。獅子舞のパートには口上、獅子、笛、太鼓、能管、おかめなどがあり、何れも習得するのはとても難しく、最初は、笛の音を出すことさえできません。とはいえ、真面目さと根性を武器とするALSOKの社員は、真剣に稽古に取り組み披露を認められ、仕事の都合をつけながら、できるだけ多くの方々に見ていただけるように頑張っています。
なお、本活動は、芸術・文化による豊かな社会づくりを進める企業のメセナ活動として、公益社団法人企業メセナ協議会の「This is MECENAT 2023」に認定されました。



災害支援・寄付活動
ALSOKありがとう運動財団の活動
「ALSOKありがとう運動財団」では、社会福祉法人などへの活動助成金や福祉車両の寄贈、被災地への災害義援金など、社会福祉・災害救済支援活動をサポートしています。2024年8月末時点では、累計158台が寄贈されました。
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福祉車両寄贈台数
- 累計158台
(2024年8月末時点)
- 累計158台
寄付活動
ウクライナおよびその周辺地域への人道支援のため、弊社およびグループ会社の役員、社員有志による「ALSOKウクライナ支援金」として、合計9,273,500円を2022年4月に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)へ寄付いたしました。
トルコ・シリアで発生した大地震の被害に対する義援金として合計8,304,000円を、特定非営利活動法人国連UNHCR協会を通じて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)へ寄付しました。
また、グループ会社であるALSOKベトナムセキュリティでは、ベトナムのビンズン地域にある孤児院へ寄付を実施しています。
災害への取り組み
関東大震災から100年を迎えた2023年度は、「防災元年」を掲げて災害に関するさまざまな施策に取り組みました。24時間365日お客様の「安全・安心」を守るために、震災などの緊急時の体制や対応も日々強化しています。
令和6年能登半島地震への対応
元日に石川県能登半島を襲った令和6年能登半島地震において、素早く初動対応を行いました。地震発生直後に災害対策本部を立ち上げ、被災地域で事業を展開するグループ会社と連携しながら安否確認、情報収集を徹底しました。
地震発生の3日後からは、支援物資を積んだ車両と応援部隊を派遣し、被災地の復興支援に最善を尽くしました。80名以上の社員が応援に駆けつけ、避難所の警備や被災地にあるATMからの現金回収など、業務の一部をサポートし、被災施設の巡回警備や災害ゴミ集積場の交通誘導などの応援活動も並行して行いました。
また、グループ各社からは7名の社員有志がボランティアとして現地へ赴き、被災家屋からの被災ごみの運び出しなどを手伝いました。



防災・減災プロジェクトへの参加
「防災・減災への備え」を促進させ、未来に向けて防災意識を高める日本赤十字社主催の取り組みに参加し、社内へのポスターの掲示など周知活動にも尽力しています。
また、SNSでのアクションが寄付金につながる当社独自のキャンペーンも2023年度に実施しました。

企業献血
ALSOKグループでは輸血を求める方のお役に立ちたいという考えのもと、本社ビルをはじめ、複数の地域で企業献血の開催に協力しています。2021年度にはALSOK稲城ビルでも初めて開催しました。
また、2021年10月にはこれまでの取り組みを評価いただき、日本赤十字社東京支部より感謝状を授与されました。



ステークホルダーとの協働
社会貢献事業への参加
認定NPO法人フローレンスが提供する、体験格差の解消を目指す事業「こども冒険バンク」に参加しました。
すべての子どもたちが豊かな人生を歩める社会の実現を目指し、ALSOKでは、協賛している「キッザニア東京」での職業・社会体験を提供しました。



取引先との対話
ALSOKは、取引先との共存共栄を重視し、新たなパートナーシップを構築するため「パートナーシップ構築宣言」を作成・公表しています。また、企業経営で生み出された収益・成果について、従業員への還元や取引先への配慮が重要であることを宣言する「マルチステークホルダー方針」を策定・公表しました。