お風呂術 vol.2

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カラダセキュリティーを高める お風呂術 vol.2

「肩こり・腰痛」回避のための
ぐるぐる入浴法♪

時代を超えた人類の悩みのひとつに、「肩こり」「腰痛」がありますよね。
二足歩行を獲得した人類が支払う代償は、
お風呂で返済できるよね!というのが今回のお題です。

めぐるめぐるよ血液は

慢性的な肩こりや腰痛にお悩みのみなさんは、お風呂や温泉に入ると、こりや痛みが少し楽になったように感じた経験がありませんか? 最近は若い方にもみられる慢性肩こり・腰痛の根源的な理由は医学的に特定されていませんが、血行不良が大きな原因のひとつとする説を僕は支持しています(※1)。長時間同じ姿勢でのPCを使った作業やソファなどでくつろぐ日常的に行う動作が続くと、「使わない箇所」の血行が悪くなってしまいますよね。肩こり・腰痛の軽減のためにはお風呂に入りましょう。お風呂(全身浴を推奨)は、血行を改善してくれて全身に血液を「めぐらせて」くれますので、お好みの温度で、できれば毎日入浴すると、症状の改善が見込まれます(※2)。入浴温度は体温より高ければOKです。熱すぎると体があたたまる前に入っていられなくなるので、38~40℃程度がおすすめです。

(※1)急性期・ぎっくり腰や打ち身・くじき初期などは該当しません。
(※2)症状が改善しない場合は医療機関の受診をおすすめします。

まわるまわるよ球関節

さて、人体の関節は約260ありますが、特殊な球関節が2カ所あります。「肩関節」と「股関節」がそれ。ほかの関節は1方向(前後・上下)への動きにとどまりますが、肩関節・股関節はぐるぐるまわるんです!
ぜひ注目いただきたいのはお風呂の温熱効果がもたらす「コラーゲン柔軟化」作用です。コラーゲンは細胞と細胞をつなぐ接着剤のようなもので、あたためることにより柔らかく、つまり「関節の可動域の拡大」をもたらしてくれます。ですので、お風呂に入りながら、あるいはお風呂から出た後に、慢性症状がある部位をほぐす(ストレッチする)ことは、こりや痛みを軽減させることに役立つわけです。具体的には、股関節なら、足の付け根から大きく内外にぐるぐるまわすとよいでしょう。また、徳川家康公の「顰像」のポーズ(下イラスト)を左右90秒ずつ続けてみることが僕のおすすめです。肩の場合、両肩に両手指を置く姿勢で、肘を前後に大きくまわしてみるとよいでしょう。イラストのようにタオルを使って、肩まわしや体側をのばす動作をしてみるのも気持ちいいですよ。

カラダセキュリティーを高める お風呂術 vol.2
後藤 康彰(ごとう やすあき)

フロ(風呂)フェッサー、医学博士。一般財団法人日本健康開発財団・主席研究員。
入浴・温泉プログラムの開発や加齢を制御する生活行動としての入浴研究を行う。著書に『女子力UPのための最新入浴法』(虹有社)。

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