香川県といえば、讃岐うどんに瀬戸大橋、そして金刀比羅宮が有名です。
ですが、県内のみどころはそのほかにもたくさん。人気のビーチや絶景スポット、知的好奇心を満たしてくれる施設など列車に乗って、県北西部の旅に出かけませんか。
国内外から人が訪れる「瀬戸内の天空の鏡」
「撮るよー」、「全員ジャンプしてー」。三豊市仁尾町の父母ヶ浜を訪ねると、平日にもかかわらず、大勢の人が写真撮影を楽しんでいました。人気の理由は、砂浜の潮だまりを利用して鏡映しのような写真が撮れること。干潮時で雨風がなければ撮影できますが、おすすめは干潮と日没が重なる時間帯です。潮だまりが大きな鏡となり、夕空のグラデーションを映し出します。
元々、父母ヶ浜はゴミが漂着しやすく、1990年代には埋め立てて工場を誘致する構想もありました。しかし地元の方々の地道な清掃活動によって、浜が守られた歴史があります。
転機を迎えたのは2017年のこと。SNSで1枚の写真が話題になり、国内外の人が訪れるようになったのです。地元の方々は清掃を続けるかたわら、旅行者の撮影も手伝うようになりました。絵日記の旅にふさわしい、誰かにその存在を伝えたくなるビーチです。
父母ヶ浜(ちちぶがはま)
0875-56-5880(三豊市観光交流局)
香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3
見学自由
天空のアクアリウム ソラキン(てんくうのあくありうむ そらきん)
瀬戸内海を一望できるゴールドタワーの展望フロアにある地上127mのアクアリウム。3000匹を超える金魚と熱帯魚が瀬戸内の空を泳いでいるかのような幻想的な空間が広がっている。週末や祝日は22時まで営業。
0877-49-7070
香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁8-1ゴールドタワー内
10:00~18:00(土・日曜、祝日は~22:00※最終入館はいずれも閉館の30分前)
無休
中学生~大人1,500円
金陵の郷(きんりょうのさと)
香川の名酒で、金刀比羅宮の御神酒でもある「金陵」の創業の地に立つ文化施設。日本酒の歴史や文化を学べ、商品も購入できる。香り高いゆず酒や、敷地内に立つ楠の大木の天然酵母を使用した限定酒「楠神原酒」が大人気。
0877-73-4133
香川県仲多度郡琴平町623
9:00~16:30(土・日曜、祝日は~17:30※最終入館はいずれも閉館の30分前)
無休
無料
豊稔池堰堤(ほうねんいけえんてい)
柞田川(くにたがわ)上流にある、中世ヨーロッパの城壁を思わせるダム。流域の干ばつを解決するため、大正末期に地元農家を動員して着工、1929(昭和4)年に完成した。国の重要文化財で、現在も農地の水がめとして活躍中。
0875-54-2035(豊稔池土地改良区事務所)
香川県観音寺市大野原町田野々
見学自由
Cafeにがり衞門(かふぇにがりえもん)
にがりの生産量日本一を誇る仁尾興産が運営する人気カフェ。豆腐のつくねや野菜がたっぷり入った豆乳スープ、だしが染みた豆腐と半熟卵がくせになるおいしさの豆腐丼など、豆腐料理6品が楽しめるランチは1,200円。
0875-23-6655
香川県三豊市仁尾町仁尾辛1
11:00~15:00(ランチは~14:00)
無休
栃尾又温泉「自在館」
新潟県魚沼市栃尾又温泉
約400年の歴史がある山あいにたたずむ秘境の湯治場。暑い時期におすすめの源泉かけ流しの“ぬる湯”が魅力です。体温ほどの約36℃のぬるめの温泉にゆっくりとつかることで副交感神経が優位になり、高ぶった神経が落ち着き緊張もほぐれ心身ともにリラックス。「万病の湯」といわれるラドンを含む泉質は、細胞を活性化し免疫機能を整え、新陳代謝を促進し自然治癒力を引き出すといわれています。食事は地元食材たっぷりのバランスがとれた体にやさしい健康食。自然と温泉と食事の相乗効果で全身が“ととのう”桃源郷です。
温泉家・北出 恭子
国内外の温泉を年間300湯以上めぐる温泉専門家。
多数の温泉資格や知見を活かし、メディア出演や講演、インフルエンサーとして、温泉の魅力を世界に発信。また、温泉資源を活用したまちづくりの監修や温泉事業者へのアドバイスを行う。大学講師や観光行政の委員も務めている。著書に『 九州絶品温泉、ドコ行こ?(ペガサス出版)』。