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40%もの親に知識がなく、子どもに不審者の見分け方を教えられないことが明らかに!

親は心配だからといって24時間子どもに付き添うわけにはいきません。ですから、子どもには「自分の身は自分で守る」という危険回避の心構えと手段を教えなければなりません。しかし、今回アンケートを実施したところ、子どもに対して不審者の見分け方を教えているかという問いに、40%もの人が「自分が不審者の見分け方がわからない」という親自身の知識不足が顕在化しました。その一方で、「教えていない」という親はいなかったので、少なくても家庭で犯罪を予防するために話をされていることは伺えます。防犯意識だけではなく、きちんとした情報を集め、子どもに正確な知識を教えてあげることが大切なのです。

子どもには外でのびのびと遊んでもらいたいものですよね。ですが、幼い子どもを狙った卑劣な犯罪は後を絶ちません。平成22年の刑法犯に係る子ども(少年、20歳未満の者)の被害件数は、256,215件でした。そして、子どもが被害者となる割合の高い罪種は、略取誘拐(80.0%)、強制わいせつ(53.5%)、公然わいせつ(44.3%)、恐喝(44.1%)、強姦(42.4%)等で、全刑法犯被害件数に占める子どもの割合(20.4%)よりも高くなっています(警察庁『平成22年の犯罪情勢(平成23年5月)』)。事件に発展する第一歩は、不審者に声を掛けられた時、警戒せずに安易について行ってしまうことです。子どもの安全を守るためには、子ども自身が不審者を見極められるように、大人がきちんと教えることが大切です。

見た目で判断するのは間違い!「知らない人」は全員が不審者です

ALSOKでは、小学生を対象に防犯指導を行う「あんしん教室」を実施しています。不審者の見分け方を教える授業では、何人かの大人の中から不審者を当ててもらうのですが、多くの子どもはサングラス、マスク、眼深にかぶった帽子を着用しているなど外見で判断しているようです。正解は、「知らない人」が不審者です。また、「君のおかあさんが事故で病院に運ばれたから迎えにきたよ」などと、巧妙な誘い文句で子どもを混乱させるケースも。この場合もその人が子どもではなく、親が知っている人なのかどうかで判断するように教えておきましょう。

不審者に対して「い・か・の・お・す・し」で対策を!

不審者は、子どもが遊んでいる場所から人目を忍ぶところに呼び出し犯行におよびます。ですから、ひと気のない公園や茂み、エレベーターは特に注意・警戒が必要です。もし不審者に遭遇したら、大きな声もしくは防犯ブザーで周囲に助けを求めながら走って逃げる、また、保護してくれる大人がいない時は、「子ども110番の家」に駆け込めるようにあらかじめ教えておきましょう。これらの不審者に遭遇した時に気をつけるポイントを、あんしん教室では「いかのおすし」の標語で教えています。犯罪に巻き込まれない約束ごととして、覚えさせましょう。

子どもは不審者に遭遇した時、咄嗟に正しい判断をするのは難しいものです。日頃から実際に不審者に遭遇したシーンを想定しながら、子どもが行く場所を一緒に歩いて危険な場所や逃げ込む場所を確認しておきましょう。