コーポレート・ガバナンス
経営理念を実践していくために、ガバナンスの仕組みや経営上のさまざまなリスクに対応できる体制を整備し、経営の公平性、透明性を確保しています。
基本的な考え方と体制
当社は、経営理念を「我が社は『ありがとうの心』と『武士の精神』をもって社業を推進し、お客様と社会の安全・安心の確保のために最善を尽くす」と定めるとともに、「社会・公共への貢献」を経営指針のひとつに掲げ、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループであり続けるために、経営の執行と監督の分離、迅速な意思決定、企業倫理の確立、経営の透明性の確保などによるコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。
ALSOKのコーポレート・ガバナンスの変遷
規則改訂
2002年6月 | 執行役員制度 導入 |
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2002年11月 | コンプライアンス規則 制定 |
2002年12月 | リスク管理規則 制定 |
2004年4月 | ALSOKホットライン 設置 |
2004年8月 | 情報セキュリティ基本方針 制定 |
2004年9月 | 情報資産管理委員会 設置 |
2004年12月 | 個人情報保護方針 制定 |
2006年5月 | 内部統制システムに関する基本方針 制定 |
2009年7月 | 情報資産管理規則 制定 |
2016年4月 | ALSOKホットライン社外窓口 設置 |
企業統治の体制の概要および当該企業統治の体制を採用する理由
当社は監査役会設置会社であり、後述する体制の下で、監査役による実効的かつ充実した監査が行われており、経営陣に対するガバナンスが有効に機能しているものと認識しています。
当社の取締役は12名(うち社外取締役4名)、監査役は4名(うち社外監査役3名)で構成されています。
取締役会は原則として月1回開催し、経営の基本方針および業務執行に関する重要事項を決定するとともに、取締役および執行役員の職務の執行の監督を行っています。さらに、代表取締役会長を議長とする経営会議を原則として月2回開催し、取締役会に付議すべき案件を決定するとともに、取締役会の決定に基づく業務執行方針の協議を行っています。
社外役員の選任理由と活動状況
社外取締役および社外監査役については、当社において、客観的・中立的な立場から、経営陣を監視・監督する機能を担っていただくことを想定しています。
社外取締役は、社外監査役とともに当社の取締役会に出席し、出席した取締役会において適宜適切な発言を行っています。また、社外取締役は、社外監査役とともに事前に各業務主管部長等から取締役会で予定されている事項の概要説明を受けるなど実効的な経営の監視に努めています。さらに、社外監査役は、他の監査役と同様に支社および子会社への往査を実施するとともに、監査部および監査法人と定期的に情報交換、意見交換を行っており、これらにより、社外取締役による監督、監査役監査、内部監査および会計監査との相互の連携を図っています。
これらの監督または監査と内部統制部門との関係は次の通りです。
社外取締役は、取締役会への参加を通じ、内部統制部門などにおける他の取締役の業務執行状況に対し、独立した立場から監督を行っています。
社外監査役は、他の監査役と同様に内部統制部門に対する業務監査および会計監査の実施、各種資料の閲覧を通じて、内部統制部門における業務の適法性の評価を実施しています。当社は、東京証券取引所に対して、社外取締役4名および社外監査役3名を独立役員として届け出ています。
社外取締役の選任理由
氏名 | 選任理由 | 取締役会への出席状況 (2019年度) |
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小野 誠英 | 長年にわたる大手商社等における経営者として培った豊富な国際経験および見識ならびに高い能力を有しています。経営陣に対する大所高所からの貴重なご意見をいただくことにより、ALSOKグループのコーポレートガバナンスの向上・強化および企業価値のさらなる向上への貢献が期待できるため、引き続き社外取締役に選任しました。 | 14回/14回 |
門脇 英晴 | 長年にわたる大手金融機関等における経営者として培った豊富な経験および見識ならびに高い能力を有しています。経営陣に対する大所高所からの貴重なご意見をいただくことにより、ALSOKグループのコーポレートガバナンスの向上・強化および企業価値のさらなる向上への貢献が期待できるため、引き続き社外取締役に選任しました。 | 11回/14回 |
安藤 豊明 | 長年にわたる大手損害保険会社における役員として培った豊富な経験および見識ならびに高い能力を有しています。経営陣に対する大所高所からの貴重なご意見をいただくことにより、ALSOKグループのコーポレートガバナンスの向上・強化および企業価値のさらなる向上への貢献が期待できるため、引き続き社外取締役に選任しました。 | 11回/11回 (2019年6月就任以降) |
末続 博友 | 長年にわたる大手鉄鋼メーカーにおける役員として培った豊富な経験および見識ならびに高い能力を有しています。経営陣に対する大所高所からの貴重なご意見をいただくことにより、ALSOKグループのコーポレートガバナンスの向上・強化および企業価値のさらなる向上への貢献が期待できるため、新たに社外取締役に選任しました。 | ー (2020年6月就任 ) |
「コーポレートガバナンス・コード」への対応
当社は、企業統治に関する指針として東京証券取引所が策定した「コーポレートガバナンス・コード」の諸原則に則り、社内の組織体制などの点検・見直しをきめ細かく行っています。また、「コーポレートガバナンス・コード」への対応などを記載した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」を、東京証券取引所に毎年提出しており、当該報告書を同取引所および当社のホームページに掲載しています。
今後とも、当社では、コーポレート・ガバナンスがより有効に機能する組織体制の構築を目指し、諸制度の施策について検討を継続していきます。
実効性評価について
取締役会の実効性の評価にあたっては、全取締役および全監査役を対象として、取締役会の実効性に関するアンケートを実施し、必要に応じて個別インタビューを実施しています。それらを通じて寄せられた意見を踏まえ、取締役会の実効性の向上に努めております。
実効性評価の過程で提示された主な意見と対応
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取締役会の構成
より望ましい構成に向け、多様性の観点から、年齢・性別・国籍や企業経営以外のバックグラウンドを持つ人物などを候補とすることも検討すべき。2020年6月には、新たに女性の社外監査役を選任。社外取締役の選任も含め、今後、更なる検討を進めていきます。 -
経営計画の進捗報告
決算内容の説明については充実しているが、数値面以外での経営計画の進捗状況のさらなる報告が必要。決算数値の説明に加え、各部門の主要施策の進捗状況等について四半期ごとの報告を行うこととしました。 -
ガバナンス
グループ全体の統制、管理システムの徹底を図るべき。
人的リスク、人材マネジメントについて、より詳しい情報の報告とそれによる議論が必要。リスク管理委員会において、事業経営に重要な影響を与える可能性のあるリスクについて、
- 1管理すべきリスク項目の網羅
- 2各リスク項目の影響度の適切な評価
- 3連結子会社並びに持分方適用会社を含めたリスク管理
の観点から見直しています。これらを踏まえ、今後は関係会社を含めた内部統制や人材確保・育成に関わるリスク等の管理を一層強化していきます。
グループマネジメントについて
当社では、グループガバナンスの強化の観点から、関係会社管理のための専管部署を設置し、職務の執行に係る事項の報告および関係会社の損失の危険に係る重要な情報の報告を適時受け、当社と関係会社が連携してリスク対応を行うこととしているほか、当社から取締役または監査役を派遣するなどして厳正な指導、監督を行っています。また監査部では、「内部監査規程」に基づき、関係会社に対して経営活動の全般にわたる管理、運営の制度および業務の改善を重視しての指導、助言、勧告を実施するなど、グループ全体のコンプライアンス遵守に取り組んでいます。
役員報酬等の額に関する方針の内容および決定方法
当社は、株主総会の決議により、取締役については総額400百万円、監査役については総額120百万円を報酬限度額と決定しています。取締役の報酬は、役職および社外取締役、それ以外の取締役の別により定められている定額部分と、一定の基準に基づき各取締役の職務執行に対する業績評価を行い算定する業績連動部分から構成されており、その具体的な金額は、取締役会で決定しています。
監査役の報酬は、定額であり、その具体的な金額は、監査役会で取り決めた基準に従って決定しています。
内部統制システムの整備状況
当社は、会社法、金融商品取引法などに基づき、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他株式会社の業務ならびに当該株式会社およびその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための体制を整備しています。
なお、金融商品取引法に基づく内部統制の評価については、経営者による評価の結果、2020年3月31日現在における当社の内部統制の有効性が確認され、内部統制報告書にその旨記載しました。また、太陽有限責任監査法人により、内部統制報告書に記載された経営者による評価結果に対し、適正意見が表明されています。
コンプライアンスの徹底
当社はコンプライアンス担当役員を委員長とするコンプライアンス委員会を組織し、法令遵守に努めています。コンプライアンス委員会は、2002年に制定したコンプライアンス規則(前コンプライアンス規程)に基づき、役員および従業員に対するコンプライアンス意識の周知徹底に努め、定期的に業務活動状況などのチェックを行っています。
企業倫理上の問題の早期発見と予防については、2004年より「ALSOKホットライン」を設け、役員および従業員が会社に係る違法行為、不正行為および反倫理的行為に遭遇した際、不利益な扱いを受けることなく、電子メールや電話、文書にて内部通報が可能な体制を構築しています。なお、通報の受付窓口として、従来の社内窓口に加え、2016年より社外窓口を設置しています。
リスクマネジメント
当社は、社会安全の確保を社業とする性質上、リスク管理を特に重要視しています。2002年に制定したリスク管理規則(前リスク管理規程)に基づき、リスク管理委員会を組織し、リスク管理担当役員をその委員長としています。また、本社および各事業所単位でリスク管理検討組織を設置しており、リスクの洗出し、評価、予防策、対策案の策定といったリスクマネジメントについて全社網羅的に取り組んでいます。さらに、リスク管理委員会に分野別のリスク検討部会を置き、該当分野ごとにリスク情報の収集、分析および評価を行い、リスク軽減のための施策を検討しています。重大事案発生時の緊急連絡体制、対策本部の設置などについても、迅速な対応が図れるよう組織体制を整備しています。
情報開示とIR
当社は、ディスクロージャー・ポリシーを定め、積極的かつ公正・迅速な情報開示に努めています。また、IRサイトの見直しを行い、ステークホルダーごとに必要としている情報がわかりやすく入手できるようにしました。さらに、海外機関投資家にも国内警備業界とALSOKグループの成長戦略に対する理解を深めていただけるよう、英文IRサイトに、英文の決算短信などを掲載しています。
当社IRサイト https://www.alsok.co.jp/ir/